
これから始めるアコースティックギター、どれを選ぶか、最高にワクワクしますね。「ピン!と来たものを選べばよい!」というのが当サイトの提唱する大原則です。
でもその前に、そのための判断基準になるであろういくつかの視点、またこれから始める人にお勧めのアコギをいくつか見ていきましょう。
自分のアコギを持っていない段階では、何が弾きやすいのか、どれの音が良いのか、なかなか判断できないかもしれません。
演奏動画を観ればだいたいの音は分かるかもしれませんが、録音環境や演奏内容、プレイヤーの力加減などいろいろあります。
ですから動画で確認できる音には、ふわふわした要素が含まれていると思ってください。
その中でアコースティックギターを選ぶ要素として、「ギターのルックス」「ボディのサイズ」この2点を見ていきましょう。
ギターにかっこいいとか、かっこ悪いとかがあるのか?という話はさておき、世の中にはいろいろなギターがあるんだよ、というお話です。
ギターのルックスを「シンプル系」と「ゴージャス系」に分けて見ていきましょう。さてあなたは、どちらの方がかっこいいと感じますか?

間近でアコギを見ると、「意外とでっかい楽器なんだな」と感じるかもしれません。弦の振動を増幅するためには、ある程度のボディサイズが必要なんです。
そんな中、現代のアコギにおいて「標準的」と考えられているボディサイズは「ドレッドノート」です。
上の動画で紹介した「D-28」と「Hummingbird」もドレッドノートの部類で、なかなかの大きさです。しかし、標準になるのは誰でも弾けるからです。
身長が150cm以上あれば、ややでっかく感じるであろうドレッドノートもじゅうぶん演奏できます。
反面、小ぶりで可愛らしいアコギにも支持が厚く、大きいとか小さいとかは、好みで決めてしまってだいたい大丈夫です。
魅力を感じたギターに「ケース」「ストラップピン」「ピックアップ」、この3つはオマケではなくギターの価格に含まれます。
これらはあなたにとって不要かもしれませんし、後から必要になってもどうにかなります。
よって、ルックスのかっこよさに比べたら、後回しでも大丈夫です。
ハードケース
ギターを外に持ち出す予定があったらケースが必要になります。しかし裸のギターを持ち歩くのもワイルドです。
付属するとありがたいですが、無くても「選べる」という楽しさが味わえます。
しっかりしたハードケースを選んでも良いし、近年のギグバッグには洒落たデザインや可愛らしいカラーリングのモデルがいろいろあります。
ボディエンド側のストラップピン
立って弾く予定があったら、ストラップが必要です。ヘッドにくくりつけても良いですが、現代ではストラップピンを使うのが一般的です。
ほとんどのアコギでボディエンドには付けられますが、ネック側には付けられることも、そうでないこともあります。
取り付けには専門的な木工技術が必要ですから、必要ならプロのリペアマンに付けてもらいましょう。

ライブ会場のPA(音響設備)などにつなげてスピーカーで鳴らす予定があったら、ピックアップが必要です。
アコギに付けるピックアップには、カンタンに取り付けられるものと専門的な技術が必要なものとがあります。
ケース同様にピックアップも「選べる」のはメリットですが、選ぶ時には専門家の意見も聞いておきましょう。
ケースやストラップ、カポタストなどさまざまなグッズをまとめた「初心者セット」は、まとめて安く買えるのが第一のメリットです。
セットの主軸となるギターには予算に応じたグレードがあり、またどんなものが付属するかなどで、さまざまな初心者セットが販売されています。
デメリットがあるとすれば、ほとんどの場合でグッズは選べないことです。
初心者セットでは、ほとんどのグッズが「黒」です。黒はキリっとしてるし服装と衝突しない安心感がありますが、ストラップには黒以外にもいろいろなカラーがあり、いろいろなデザインがあり、布製のものも革製のものもあります。
またカポタストにも、色が選べるものがあります。
愛用品は選びたいという人は、ぜひしっかり悩んでみてください。
ではこここから、これから始める人向けのアコースティックギターを見ていきましょう。
いろいろありますが、フィーリングの合ったモデルを選べば大丈夫です。
ある程度の予算がかけられている「ちょっと良いギター」は、お手元に届いた状態ですでにチューニングが正確で、弾きやすく、そして長く使えます。

FG820:カラーラインナップも豊富に用意されている
「FG820」は、国内外で長年初心者向けアコギの定番として評価され続けているモデルです。
3万円台前半という価格帯でありながら、スプルース単板トップを採用している点が最大の特徴です。
合板トップが多い同価格帯の中で、単板トップのFG820はコストパフォーマンスの高さで突出しています。
ヤマハ独自の「スキャロップドブレイシング」により、ボディ内部の振動が最適化されており、同価格帯の他ギターに比べて音の豊かさと奥行きが一段上です。
バック・サイドのマホガニー材が中低域に温かみを加え、弾き語りにもストロークにも合うバランスの良いサウンドが得られます。
小型版の「FS820」はフォークサイズのモデル。ボディが一回り小さく弦長も短いため、体格が小さめの人や女性にはFS820の方が抱えやすいかもしれません。
| 価格目安 | 33,000円前後 |
| ボディ形状 | トラッドウェスタン(ドレッドノート相当) |
| トップ材 | スプルース単板(ソリッドトップ) |
| バック&サイド材 | マホガニー |
| 指板材 | ウォルナット |
| 特徴 | 新開発スキャロップドブレイシング |
| 付属品 | ソフトケース |

フェンダーの「CC-60S」は、エレキギターから持ち替えやすいよう、ネックのエッジ(角)を丸く削るロールオフ加工を施した「Easy-To-Play」ネックを採用しています。
これにより、コードを押さえる際の指の痛みが軽減され、初心者でも比較的スムーズに押さえられます。
ボディはグランドコンサートサイズと呼ばれる小ぶりな形状で、体格が小さい人や女性にも抱えやすい設計です。
2万円台でありながらソリッドスプルーストップを採用しており、価格以上の音質を実現しています。
フェンダーらしいやや明るく軽快なサウンドが特徴で、ポップス・弾き語りとの相性が良好です。
| 価格目安 | 29,000円前後 |
| ボディ形状 | コンサート(コンパクトボディ) |
| トップ材 | スプルース単板(ソリッドトップ) |
| バック&サイド材 | マホガニー(ラミネート) |
| 指板材 | ウォルナット |
| 特徴的な機能 | 「Easy-To-Play」ネック(エッジロールオフ加工) |
| 付属品 | ソフトケース |

ヤマハ「STORIA(ストーリア)」シリーズは、「週末にギタリスト気分を味わいたい人向け」をコンセプトに、家具と衝突しないシンプルなデザインと、受け入れやすいちょうどよいサイズ感を両立させた、新しいコンセプトのギターです。
標準的なドレッドノートより、ボディ幅/ボディ厚共にやや抑えられ、ネックはエッジを丸く整えて弦高を抑えられていて、これから始める人にそっと寄り添うように作られています。
デザインも深く考えられており、3モデルそれぞれの装飾に違いが設けられているほか、塗装にはマットなサテン仕上げと輝くグロス仕上げの2タイプがあり、ボディ内部にも色が付けられています。
内側の塗装はデザイン面だけでなく、吸湿を防ぐ機能的な目的もあります。
電池を必要としないパッシブタイプのピックアップが内蔵されているので、ライブステージで爆音の演奏が可能です。
| 価格目安 | 49,000〜51,000円前後 |
| ボディ形状 | フォークタイプ(小ぶりで抱えやすい) |
| トップ材 | STORIA I:スプルース単板 STORIA II・III:マホガニー単板 |
| バック&サイド材 | マホガニー(全モデル共通) |
| 指板材 | ウォルナット |
| 弦長 | 634mm(やや短めのスケール) |
| 付属品 | ソフトケース |

島村楽器が展開するブランド「James J-300AII」は、「初めてギターを手にする人が挫折しないために」というコンセプトのモデル。
最大の特徴である「アジャスタブルサドル・システム」は、付属の六角レンチ1本で自分で弦高を調節できるというもので、弾き始めは弦高を低めにして指の負担を減らし、上達してきたら好みに合わせて調整できるという、初心者に非常に親切な仕組みです。
トップ材にはスプルース単板を採用、ネックには2本のカーボン製サポートバーが埋め込まれ、ネックの反りに強い構造に。
3年保証と全国の島村楽器でのサポート体制も、初心者にとって大きな安心材料です。
| 価格目安 | 43,000円前後 |
| ボディ形状 | Aシェイプ(Jamesオリジナル・小ぶりフォーク型) |
| トップ材 | スプルース単板(ソリッドトップ) |
| バック&サイド材 | HPL(木材繊維と樹脂を混合・圧縮した特殊素材) |
| 指板材 | テック・ブラック(人工素材) |
| 弦長 | 638mm(やや短めのスケール) |
| 付属品 | ギグケース / 六角レンチ(ネック調整用4.0mm・サドル調整用2.5mm)/ 保証書 |

エピフォン「Hummingbird」は、ギブソンのハミングバードをエピフォンのフォーマットで再現したモデルです。
撮影しがいのあるカラーリング、指板やピックガードの装飾もしっかり再現しており、存在感じゅうぶんです。
見た目にゴツいギターですが、弦長を抑えた設計なので弾きやすく、初心者さんが初めて手に入れるギターとしても理想的です。
スプルース単板トップとマホガニーボディの組み合わせが、温かみのある中低域豊かなサウンドを生み出します。
| 価格目安 | 60,000円前後 |
| ボディ形状 | スクエアショルダー・ドレッドノート |
| トップ材 | スプルース単板(ソリッドトップ) |
| バック&サイド材 | マホガニー(レイヤード=ラミネート) |
| 指板材 | ローズウッド |
| 弦長 | 628.65mm(24.75インチ) |
| 付属品 | ギグバッグ |

テイラーの開発チームが「ビギナーが途中でギターをやめてしまわないように」というコンセプトのもと開発したのがAcademyシリーズです。
高い弦高や不安定なチューニングといった「初心者がギターをあきらめる原因」を取り除くことに徹して設計されています。
ボディのエルボーコンター(右腕が当たる部分が削られた形状)は、長時間演奏しても右腕が痛くなりにくく、快適な演奏姿勢を保てます。
ネックシェイプが薄めで、数値上は42.9mmのナット幅ながら実際に握ると数値以上に細く感じられると評判です。
出荷時の弦にD’Addario XSコーティング弦(フォスファーブロンズ・ライト)を採用しており、弦の劣化が遅く初心者がメンテナンスに手間取らずに済みます。
価格帯は高めですが、テイラーの品質管理のもとで製造されており、上達後もライブや録音に使い続けられるレベルの楽器です。
| 価格目安 | Academy 12:10万円台 |
| ボディ形状 | グランドコンサート(小型・アームレスト付き) |
| トップ材 | シトカスプルース単板(ソリッドトップ) |
| バック&サイド材 | ウォルナット(レイヤード) |
| 指板材 | エボニー |
| 弦長 | 約632mm(やや短めのスケール) |
| 付属品 | ギグバッグ |

モーリスはヤマハ・タカミネと並ぶ日本を代表するアコギブランドです。
F-021は海外製造ながら、長野県松本の工場で国内の気候に馴染ませてから職人が点検・調整して出荷される品質管理の徹底が特徴です。
弦長が632.5mmと一般的なドレッドノートの650mmより短く、弦のテンションが柔らかめです。
そのため指への負担が軽減され、初心者にとって弾きやすい設計になっています。
ナットとサドルにGraph Tech社のNUBONEを採用しており、チューニングの安定性と滑らかな弦のすべりを実現しています。
スプルース単板トップ+マホガニーバック・サイドという王道の組み合わせながら、マットフィニッシュ(つや消し塗装)と洗練されたヘッドデザインでモダンな外観に仕上がっています。
| 価格目安 | 生産完了 |
| ボディ形状 | オーケストラサイズ(中型・フォーク型) |
| トップ材 | スプルース単板(ソリッドトップ) |
| バック&サイド材 | マホガニー |
| 指板材 | エンジニアリングウッド |
| 弦長 | 632.5mm(ショートスケール) |
| 付属品 | ソフトケース(BFG-2) |
以上、初心者さん向けのアコースティックギターについて、いろいろチェックしていきました。
「いろいろ見せられても、色くらいしか違いが分かんないよ」という人もいるでしょう。わかります。そういうものです。
アコギはエレキギターより歴史が古いこともあって、基本のところは完成の域に達している楽器です。
各社がそれぞれ趣向を凝らしつつも、オーソドックスなところから大きくは逸脱しない感じのところに落ち着くわけです。
だから、最初はルックスだけで選んでしまっても、その選択が誤りだったということにはなかなかなりません。
長く愛することのできるギターをしっかり選んで、最高のスタートを切ってください。
アコギの売れ筋を…
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