アコギってどうやったら良い音で録音できるの?色々な機材で比較してみた!![記事公開日]2020年10月27日
[最終更新日]2022年03月31日

アコギ録音

録音してみたけど、いつも自分が弾いている音と違うような気がする・・・?そんな経験はないでしょうか。特に生楽器の録音は、どうやって録るか、何を使って録るかで音に違いが出ていきます。いろいろな方法、またいろいろな道具を試すうちに、欲しかった音にたどり着くことができるわけです。そこで今回は「アコギの録音」をテーマに、いろいろなことを見ていきましょう。


アコギってどうやったら良い音で録音できるの?色々な機材を使って比較してみた!
手軽なスマホからガチのコンデンサマイクまで、いろいろなものでアコギの録音を試しました。さすがに高級なマイクは生々しい音が録れますが、スマホの音もなかなか健闘していますね。

録音の方法には、いろいろある。

まず、アコギを録音するための基本的な方法をチェックしましょう。録音には「ライン録り」と「エアー録り」があり、エアー録りには「オンマイク」と「オフマイク」があります。サウンドを追求する本格的な録音では、ライン録りとオンマイク、オフマイクのエアー録りを同時に行い、ミックスでバランスを取ります。

「ライン録り」と「エアー録り」

ライン録りとエアー録り

「ライン録り」は、楽器からケーブルを直接レコーダーに接続する方法です。弦やボディの振動を直接とらえるため、クッキリとした力強い、また硬質な音が録音できます。「エアー録り」は、マイクで音を拾う方法です。空気を振動させた音を録音するので、自分が耳で聞いている音に近い、また柔らかい音が録音できます。

「オンマイク」と「オフマイク」

ちょっと離れているように見えるが、これは「オンマイク」。アコギでのオフマイクは、もっと離れた場所にマイクを設置することも。

「オンマイク」はマイクを楽器に近づけ、また「オフマイク」は遠ざけて録音する方法です。オンマイクでは楽器の発する直接音を多く拾うことから、迫力のあるサウンドが得られます。オフマイクでは空間を飛び交う反射音(リバーブ)を多くキャッチするため、広がりのある繊細なサウンドが得られます。

ロバート・ジョンソン氏の場合は

あまりの腕前から「悪魔に魂を売った」と噂されたロバート・ジョンソン氏(1911~1938)の録音では、壁に向かって演奏し、自分と壁との間にマイクを置いたと伝えられます。ギターや口からの直接音と、壁からの反射音とを同時に録音したわけです。このように、録音においては機材の性能に頼らずとも、柔軟な発想でオリジナリティのある音を作ることができるわけです。

いざ、録音の準備をしよう。

では、録音の準備に入りましょう。そのためにまず、音を記録/保存する設備「レコーダー」が必要です。スマホを楽器に向けるだけでも、じゅうぶん良い音は録音できます。しかし専用機器を利用すれば、もっとレベルの高い録音が可能です。ここでは、初めての人でも気軽に利用できそうなアイテムを見ていきましょう。

ハンディ・レコーダー

「ハンディ・レコーダー」は、文字通り片手で持てる小型のレコーダーです。会議や授業を録音するのに大変便利なアイテムですが、音楽用に高音質な録音ができるハンディ・レコーダーが多くリリースされています。録音をコレで気軽に行い、PCなどにUSB接続して後で編集、という技が使えます。

ZOOM「Q2n-4K」

Q2n-4K

ZOOM(ズーム)の「Q2n-4K」は、コンパクトな本体でハイレゾ音質の録音ができ、さらに4K画質の超高解像度で動画撮影ができるハンディ・レコーダーです。レコーディングのみならず、動画撮影やストリーミング配信もできて、そのうえお求めやすい価格を実現しています。

Q2n-4Kを…
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マルチトラック・レコーダー

「マルチトラック・レコーダー(MTR)」は、多重録音の専用機器です。現在ではPCやスマホでも同じようなことはできますが、専用機器だからこその安定性と作業性、また持ち出しやすさ、認証やインストールといった入口の面倒がないことなどから、根強い支持を集めています。

TASCAM「DP-006」

DP-006

TASCAM(タスカム)の「DP-006」は、コンパクトな本体で2トラック同時録音、6トラック同時再生を可能としたMTRです。本体にコンデンサマイクが内蔵されているので、これ一台でさっそくレコーディングを開始できます。PCとUSB接続でき、WAVファイルの入出力が可能です。

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オーディオインターフェイス

現代の録音では、PCで録音するのがプロでもアマでも一般的です。PCをレコーダーとして使用するためには、マイクや楽器を接続するための「オーディオインターフェイス」が必要です。しかしこれに加えて音楽制作専用の「DAWソフト」が必要となります。

TASCAM「SERIES 102i」

SERIES 102i

タスカムの「SERIES 102i」は、小さな本体に数々の機能を封入したオーディオインターフェイスです。普通のシールドもマイクのキャノンケーブルも接続することができるほか、音楽制作ソフト「Cubase LE」や数々のエフェクターアプリがセットになっているため、さっそく本格的な音楽制作を始めることができます。

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スマホ用のオーディオインターフェイス

「ギターやマイクをスマホに接続できないものか?」そんな思いに応えるべく、スマホ/タブレット専用のオーディオインターフェイスも開発されています。こちらの分野では、iOS機器に向けた製品が大多数という情勢です。

Line 6「Sonic Port VX」

Sonic Port VX

Line6の「ソニックポートVX」は、コンデンサマイクを内蔵したオーディオインターフェイスです。接続できる端子はギターで使用する標準のフォーンプラグのみですが、モノでもステレオでも録音できる内蔵コンデンサマイクは、それを補って余りある存在となります。

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TASCAM「iXZ」

Sonic Port VX

タスカムの「iXZ」は、スマホのヘッドホン端子に接続するタイプのオーディオインターフェイスです。小さな本体にマイクも楽器も接続させることができ、またコンデンサマイクにファンタム電源を供給できる本格派です。本来はiOSデバイス専用としてリリースされましたが、現在ではAndroid機器で使用することもできます。

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何で音を拾うかによって、音に違いが出る!

マイクは、空気の振動である音を受け止め、電気信号に変換してレコーダーに送るアイテムです。「音から信号への変換」が行われるとき、サウンドにわずかながら変化が起こります。すなわち、マイクによって音が変わるのです。そんなわけで、今度はいろいろなマイクを見ていきましょう。