エレアコに適したおすすめのギターケーブル[記事公開日]2019年3月2日
[最終更新日]2022年03月31日

エレアコ用ギターケーブル

エレキギターのようにスピーカーから音を出力できるエレアコ(エレクトリック・アコースティックギター)。大音量でプレイする際には必須とも言えるライン出力ですが、プリアンプやエフェクターが増えるに従って、エレアコ専用ケーブルも様々な種類が発売されてきています。その利点や特徴、具体的な製品を一挙紹介しましょう。

ギターケーブルってどんなものを選んだらいいの?

ギターケーブルに求められる性質は、どのような音を狙うのかによっても変わってきますが、大前提として「丈夫であること」は必須とも言える条件です。実際にライブで使うと、踏んづけたり引っぱってしまったりする可能性は常にあります。そのたびに断線を気にしていては演奏に集中できません。取り回しが雑にならざるを得ない環境での演奏に耐えるため、簡単に切れたりしない丈夫さは何よりも求められます。

そして、次に自分の演奏にあった長さのものを選びましょう。アンプで音を出すのか、DIに繋げるのかによっても必要な長さは変わってきますし、足下にプリアンプなどを置くのかによっても変わってきます。短すぎて届かないのは困りますが、長すぎても取り回しにくい上、音の劣化に繋がりますし、適切な長さのものを使うことは重要です。

ギターケーブル/シールドの種類と選び方 – エレキギター博士

エレキギター用とアコギ用って違うの?

エレキギター用のシールドケーブルは山ほどあれど、アコースティック用はまだまだ多くありません。そんな中でアコースティック用をわざわざ選ぶ理由がどこにあるのか。いくつか知っておきたいポイントがあります。

再生される周波数帯域が違う

エレキギターが、いわゆる中音域に集まった帯域を再生するのに対し、アコギの方は低音から高音までかなり幅広い帯域に渡って再生されます。アコギの持つ低域のふくよかさや煌びやかな高域は、エレキでの再生の過程で抜け落ちる部分であり、その部分を不足なく再生できるケーブルが望ましいと言えるでしょう。アコギ用と銘打たれたケーブルは、いずれもこのような再生周波数帯域を考えて作られています。

軽くて大きいアコギに合ったケーブル

アコギは軽くて大きい上、シールドの着脱がエンドピンの辺りに付いていることがほとんどです。そこに大きなプラグや重いケーブル、あるいは曲がりにくく柔軟性の低いケーブルを繋ぐと、取り回しが非常に億劫になります。些細なことではありますが、セッティングに無駄な気を遣ったり、演奏に集中できなくなる可能性がある以上、あまり取り回しにくいケーブルはエレキ以上に避けるべきでしょう。

できる限りそのままの音を出力

エレキギターはケーブルの個性も音の一部という認識で演奏されますが、アコギの場合、できる限り自然で味付けのない響きを重視する傾向にあります。例えば中域にコシのあるケーブルなどを使うことで、出したい音と違ってくる可能性があり、このようなものも避けておいたほうが無難です。アコギ専用ケーブルは基本的に味付けをできる限り行わないというコンセプトのものが多くを占めています。

エレアコに適したギターケーブル

VOX VAC-13

VOX VAC-13

VOXのアコースティック専用ケーブルにして、アコギ用の定番。アコースティック楽器用に独自にデザインされた構造を採用しており、ダイナミックかつナチュラルな鳴りを実現。ケーブルを取り巻く皮膜部分には特別設計のクロスジャケットを使い、取り回しやすい柔軟性を確保しています。

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KAMINARI K-AC

ケーブルやギターケースなどで評価の高いブランド、KAMINARI製のアコースティック専用ケーブル。無酸素銅で作られた日本製のオリジナルOFCケーブルを採用、ギター本来のレンジをそのまま再生し、滑らかで奥行きのあるサウンドを実現しています。通常より細身のケーブルは抜群に取り回しやすく、ステージ上でもストレスになりません。

《幅広く、いろんなことを面白く》KAMINARI GUITARS訪問インタビュー – エレキギター博士

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PROVIDENCE B202

PROVIDENCE B202

優れたシールドケーブルで有名なPROVIDENCEのベース用ケーブル。ベース用ケーブルという名目でのラインナップではあるものの、低域側、高域側ともに、レンジの広さがエレキギター以上にベースには要求されるため、エレアコにも非常に適したワイドレンジなケーブルとなっています。PROVIDENCE製ケーブルの持つ、安定した品質の高さも他にはない魅力と言えます。

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K.Garage AIP I-5

K.Garage AIP I-5

コストパフォーマンスに優れた安価な製品を多数送り出すK.Garegeからも、エレアコ専用のケーブルがラインナップされています。従来の品に比べ、静電容量が抑えられたエレアコ専用の新設計が採用され、低域を適度に絞ることでハウリングを起きにくくしています。細めで柔軟なケーブルは取り回しがしやすく、アコースティックギターに接続してもストレスになりにくいでしょう。

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Takamine TGC-1

Takamine TGC-1

エレアコのブランドとして世界に名高い、タカミネ製のシールドケーブル。出力された音をどれだけナチュラルに再現できるか、というコンセプトの元生み出されたケーブルで、レンジの広さを可能な限り追求して製作されています。スイッチ機能付きのプラグは、プラグの抜き差しに伴うポップアップノイズの抑制に役立ち、PAミキサーやDIに直接入力することの多いエレアコにとっては、いざというときに頼りになる仕様と言えるでしょう。

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Ex-pro SWCシリーズ

Ex-pro SWC

Ex-pro初となるエレアコ専用ケーブルは、木で作られたプラグキャップが印象的な一品。アコースティック専用に線材からこだわって選び抜かれた高級OFCケーブルが使用され、軽量なアコースティックギターに合わせて、取り回しやすい軽量にして柔軟なケーブルに仕上がっています。

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Providence V206a

Providence V206a

アコースティックギター特有の木の外観を損なわないよう、ジャックを可能な限り目立たないサイズに抑えた、Providenceのエレアコ専用ケーブル。ケーブルも軽めのアコースティック楽器に見合った軽量のものを使用し、ギターだけでない、アコースティック楽器全般に幅広く使えるようにチューンされています。

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Montreux Belden #8412

Belden #8412

線材の定番、Belden製#8412を使用したモントルーのシールドケーブル。深みのある中低音を持ち、クリアーなサウンドが特徴です。そのサウンドの特色はエレキギター以外にも、ベース、エレアコ用として真価を発揮することができ、信頼性の高い堅牢な作りも抜群の安定感を誇ります。入出力の方向が決まっており、青いチューブが巻かれた方が出力側となります。

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History HES-3A/5A

History HES-3A

島村楽器のプライベートブランドであるHistoryのケーブル。HESという型番のこちらは、Elite Seriesというシリーズ内のアコースティックギター専用ケーブルで、エレキギターとは違う線材、絶縁体が選択され、金メッキの施されたプラグはアコースティック用に独自に開発されました。エレキギター用とはひと味違うワイドレンジな再生を可能にしています。

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エレアコ用のケーブルはかつては存在すらしなかったものですが、最近ではエレキとは違う再生環境を考慮した専用ケーブルが多く発売されています。音の通り道として常々その重要性を語られるシールドケーブル。プリアンプなどを選ぶ際には、ケーブルにもこだわって選んでみてはいかがでしょうか。