エレアコに適したおすすめシールドケーブル[記事公開日]2025年12月2日
[最終更新日]2026年05月29日

エレアコ用ギターケーブル

エレキギターのようにスピーカーから音を出力できるエレアコ(エレクトリック・アコースティックギター)。
大音量でプレイする際にはライン出力がほぼ必須ですが、プリアンプやエフェクターを介する機会が増えるにつれて、エレアコ専用ケーブルの選択肢もずいぶん広がってきました。
ここではアコギ/エレアコ向けに設計された現行ケーブルから、定番モデルを中心に紹介していきます。

ギターケーブルってどんなものを選んだらいいの?

まず丈夫であること

ギターケーブルに求められる性質は、どのような音を狙うのかによっても変わってきますが、大前提として「丈夫であること」はほとんど必須と言える条件です。
実際にライブで使うと、踏んづけたり引っぱってしまったりする可能性が常にありますが、そのたびに断線を気にしていては演奏に集中できません。
取り回しが雑にならざるを得ない環境での演奏に耐えるため、簡単に切れない丈夫さは何よりも求められます。

自分の演奏にあった長さを選ぶ

アンプから音を出すのか、DIに繋ぐのかによっても必要な長さは変わってきますし、足元にプリアンプなどを置くのかによっても変わってきます。
短すぎて届かないのは困りますが、長すぎても取り回しにくい上に音の劣化に繋がります。
エレアコであれば3mで足りる場面が多く、スタジオやステージで距離が必要な場合は5mを選んでおくと安心です。

関連記事:
ギターケーブル/シールドの種類と選び方 – エレキギター博士

エレキギター用とアコギ用って違うの?

エレキギター用のシールドケーブルは山ほどありますが、アコギ/エレアコ用と銘打たれた製品はまだそれほど多くありません。
それでもなお「アコギ用」を選ぶ理由はどこにあるのか。いくつか押さえておきたいポイントがあります。

再生される周波数帯域が違う

エレキギターがいわゆる中音域に集まった帯域を再生するのに対し、アコギの方は低音から高音までかなり幅広い帯域に渡って再生されます。
アコギの持つ低域のふくよかさや煌びやかな高域は、エレキでの再生過程で抜け落ちる部分であり、その部分を不足なく再生できるケーブルが望ましいと言えるでしょう。
アコギ用と銘打たれたケーブルは、いずれもこの再生周波数帯域を考慮して作られています。

軽くて大きいアコギに合ったケーブル

アコギは軽くて大きい上に、シールドの着脱がエンドピンの辺りに付いていることがほとんどです。
そこに大きなプラグや重いケーブル、あるいは曲がりにくく柔軟性の低いケーブルを繋ぐと、取り回しが非常に億劫になります。
些細なことではありますが、セッティングに無駄な気を遣ったり演奏に集中できなくなる可能性がある以上、取り回しにくいケーブルはエレキ以上に避けたいところ。
エレアコ用のプラグは、ボディを傷つけないようにL字型や小型のサイズに作られている製品が多くなっています。

できる限りそのままの音を出力

エレキギターはケーブルの個性も音の一部という認識で演奏されますが、アコギの場合はできる限り自然で味付けのない響きを重視する傾向にあります。
例えば中域にコシのあるケーブルなどを使うことで出したい音と違ってくる可能性があり、このようなものも避けておいたほうが無難です。
アコギ専用ケーブルは基本的に味付けをできる限り行わないというコンセプトのものが多くを占めています。

エレアコに適したギターケーブル

ここから紹介するモデルは、いずれも2026年5月時点で各メーカー・代理店が現行販売を継続しているアコギ/エレアコ向けケーブルです。長さ・プラグ形状・線材の傾向をひと目で見られるよう、まずは比較表で全体像を整理してみましょう。

モデル 長さ展開 プラグ形状 線材/プラグ特徴
VOXVAC-13 13ft(約4m) S/L 99.99%純度OFC・マルチゲージ/金メッキプラグ
KAMINARIK-AC 3m/5m/7m SS/LS 無酸素銅(OFC)/NEUTRIKプラグ+HMXハンダ
ProvidenceB202 1m〜10m SS/SL/LL LINEAR BASS’O OFC/低中域強化、エレアコ・ベース兼用
K.GarageAIP I-5 5m SS 細径5mm/24K金メッキ・120pF/m低静電容量
ProvidenceV206a 3m/5m/7m SS/LS/LL OFC 4mm細径/世界最小級NP-21プラグ
BELDEN#8412 3m/5m/7m ほか SS/LS Belden 8412線材/中低域に厚みのあるサウンド

VOX VAC-13

VOX VAC-13

VOXのアコースティック専用ケーブルにして、エレアコ用ケーブルの定番格。
99.99%純度の無酸素銅(OFC)をマルチゲージで束ねた独自構造によって、ダイナミックかつナチュラルな鳴りを実現しています。
13ft(約4m)の固定長で展開され、ギター側がL字、アンプ側がストレートという使いやすいプラグ構成。
皮膜にはアブレイジョン耐性の高いPVCジャケットが採用され、ステージ上での取り回しにも耐える堅牢な作りに仕上がっています。

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KAMINARI K-AC

KAMINARI K-AC

ケーブルやギターケースで評価の高い国産ブランドKAMINARIによる、エレアコ/ウクレレ専用ケーブル。
無酸素銅で作られた国産OFCに、信頼性の高いNEUTRIK製プラグを組み合わせています。
アコギ本来のレンジを素直に再生し、滑らかで奥行きのあるサウンドが特徴。
通常より細身に仕上げられたケーブルは抜群に取り回しやすく、ステージ上でもストレスになりません。
3m/5m/7mの3レングス × ストレート・L字のプラグ構成で展開されています。

取材記事:
《幅広く、いろんなことを面白く》KAMINARI GUITARS訪問インタビュー – エレキギター博士

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Providence B202 “Bottomfreq’er”

Providence B202

優れたシールドケーブルで有名なPROVIDENCE「PLATINUM LINK」シリーズのベース用ケーブル。
Providence独自の「LINEAR BASS’O」OFC導体構造により、従来のギター用ケーブルでは扱いきれなかった低中域がしっかり再生されます。
元々はベース/多弦ベース/ダウンチューニングのギター向けに作られた製品ですが、低域から高域までの広いレンジを必要とするエレアコにも適しており、Providence公式でも推奨用途のひとつに挙げられています。
安定した品質の高さも他にはない魅力です。

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K.Garage AIP I-5

K.Garage AIP I-5

コストパフォーマンスに優れた製品を多数送り出すK-GARAGE(キクタニミュージック)のエレアコ/ウクレレ専用ケーブル。
120pF/mという低い静電容量で設計され、低域を適度に絞ることでハウリングを起こしにくくしています。
プラグには24K金メッキを採用、ケーブルは直径5mmと細めで柔軟性に優れ、アコースティックギターに接続してもストレスになりにくいでしょう。
5m/ストレート×ストレートのワンサイズ展開で、実勢価格3,000円台というのも入門用として頼れるポイントです。

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Providence V206a

Providence V206a

アコースティックギター特有の木の外観を損なわないよう、ジャックを可能な限り目立たないサイズに抑えたProvidenceのエレアコ専用ケーブル。
エレアコ側のプラグにはハンダタイプ世界最小級のNP-21/NP-21Lを採用、ケーブル本体も直径4mmと細身で軽量に仕上げられています。
コンダクターはV206パッチケーブル譲りのOFCで、約160pF/mのキャパシタンス特性。
ギターだけでなく、エレクトリック・ウクレレやバイオリン、マンドリンなど、ストラップを掛けない楽器全般にも幅広く使えるようチューンされています。
長さは3m/5m/7m、プラグ形状はSS/LS/LLから選択可能です。

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BELDEN #8412

Montreux Belden 8412

定番線材として知られるBELDEN社製#8412を使用したシールドケーブル。
深みのある中低音と明瞭でウォームなサウンドが特徴で、ピッキングのニュアンスをきめ細かく再現してくれます。
そのサウンドの特色はエレキギター以外にも、ベースやエレアコ用としてしっかり真価を発揮します。
信頼性の高い堅牢な作りも安定感のひとつ。
入出力の方向が決まっており、青いチューブが巻かれた方が出力側となります。
長さは3m/5m/7mなどから、ストレートおよびL字のプラグ構成を選べます。

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エレアコ用のケーブルはかつて存在すらしなかったジャンルですが、近年ではエレキとは違う再生環境を考慮した専用ケーブルが定着し、選択肢もずいぶん豊かになりました。
音の通り道として常々その重要性が語られるシールドケーブル。プリアンプなどを選ぶ際には、ケーブルにもこだわって選んでみてはいかがでしょうか。