YAMAHA CSFシリーズ:豊かな響きのパーラー・ギター[記事公開日]2026年6月22日
[最終更新日]2026年10月2日

YAMAHA CSFシリーズ

YAMAHA「CSF」シリーズは、コンパクトなボディに600mmの短い弦長を組み合わせた、パーラースタイルのアコースティックギターです。
現行の「CSF3M」「CSF1M」は2018年2月に発売され、旧CSFシリーズが終了してから15年後の復活です。
ミニギターの小ささとフルサイズの響きのあいだを狙った、ちょうどいいサイズのアコギです。
今回は、このCSFシリーズに注目していきましょう。


  1. CSFシリーズの特徴
  2. CSFシリーズのラインナップ

CSFシリーズの特徴

CSFは、抱えやすいコンパクトなボディと、押さえやすい600mmの弦長を組み合わせ、くつろいで演奏を楽しめるギターとして作られています。
サウンドは粒立ちが良く温かみがあり、アルペジオやソロギターに向いたキャラクターです。

シトカスプルース単板と新形状スキャロップドブレイシング

トップには、全モデル共通でシトカスプルース単板を採用しています。
その裏側には、ヤマハ独自の音響解析技術で開発した新形状のスキャロップドブレイシングが組み込まれます。
この恩恵により、小型ボディでありながら低音から高音域まで、フルサイズのギターに迫る響きを実現しています。

プリアンプを持たないパッシブピックアップ

CSFは、サドル下にパッシブのピエゾピックアップ「SRT」を搭載しています。
プリアンプも電池ボックスも本体に付けていないので、生鳴りへの影響もほとんどなく、電池切れの心配もありません。
ラインアウトからPAやアコギ用アンプにつなげば、そのままライブや録音に対応できます(音作りは外部のプリアンプやアンプ側で行います)。

専用ライトケース付属

CSFには専用のライトケースが付属します。
コンパクトなボディに合わせたケースなので、持ち運びの負担が小さく、旅先や練習スタジオへの移動も身軽です。

どのくらい小さいか?

CSFの全長は942mmで、ヤマハの定番「FG820」の1,038mmと比べると約90%のサイズです。
ボディはクラシックギターを一回り小さくしたくらいで、抱えたときの収まりの良さが特徴です。
ヤマハのアコギや、ほかのブランドの小型ギターと寸法を比べてみましょう。

モデル 全長 胴長 胴厚 弦長
YAMAHA CSF 942mm 450mm 85-105mm 600mm
YAMAHA FS800系(フォーク) 1,021mm 497mm 90-110mm 634mm
YAMAHA JR1/JR2(ミニアコギ) 845mm 389mm 80-90mm 540mm
Taylor GS Mini(ミニアコギ) ― 約448mm 約365mm 約597mm
Baby Taylor(ミニアコギ) ― 約400mm 約318mm 約578mm
Martin LX1(ミニアコギ) ― ― ― 約584mm

FS800系と比べると、全長で約8cm、胴幅で4cm小さくなります。
胴厚も最大で5mm薄くなっています。

一方、ミニギターの代表格であるJR1/JR2と比べると、CSFは一回り大きなサイズです。
弦長600mmはミニギターより長く、フルサイズより短い、ちょうど中間の長さです。
ヤマハの製品一覧でも、CSFは「Travel / Mini」のカテゴリには入っておらず、独立したシリーズとして扱われています。

他ブランドで近いのは「Taylor GS Mini」です。
胴長はCSFとほぼ同じで、弦長もほぼ同じですが、GS Miniは胴幅が約25mm広く、胴厚も深く作られています。
「Baby Taylor」や「Martin LX1(リトル・マーチン)」は弦長580mm前後のミニギターで、CSFよりさらに小さなクラスです。

CSFシリーズのラインナップ

CSFシリーズの現行ラインナップは、「CSF3M」「CSF1M」の2モデルです。
CSF3MとCSF1Mは、寸法・ネック・指板・ピックアップ・弦・ケースが共通で、違いはボディの材と装飾にあります。

CSF3M CSF1M
サイド&バック マホガニー単板 マホガニー(合板)
ボディ構成 オールソリッド ソリッドトップ
バインディング ウッドバインディング ブラック+ホワイト

YAMAHA「CSF3M」

YAMAHA CSF3M 上から ビンテージナチュラル、タバコブラウンサンバースト

CSF3Mは、シトカスプルース単板トップに、マホガニー単板のサイド&バックを組み合わせたオールソリッドモデルです。
ボディ外周にはウッドバインディングを巻き、木のぬくもりを感じさせる外観に仕上げています。
サイド&バックまで単板になることで、ボディ全体がよく鳴り、フルサイズギターのような豊かな響きが得られます。
マホガニーらしい温かみのある中域に、単板ならではの倍音の広がりが加わります。
指弾きのアルペジオやソロギターで、音の余韻までじっくり味わいたい人に向いています。
Yamaha | CSF Series Modern Parlor Acoustic Guitars

YAMAHA「CSF1M」

YAMAHA CSF1M 左から ビンテージナチュラル、タバコブラウンサンバースト、クリムゾンレッドバースト、トランスルーセントブラック

CSF1Mは、シトカスプルース単板トップに、マホガニー合板のサイド&バックを組み合わせたソリッドトップモデルです。
トップが単板なので、音の主役となる部分の鳴りはしっかり確保されています。
サイド&バックが合板のぶん、温度や湿度の変化に強く、旅先や屋外に持ち出す場面でも気を遣わずに扱えます。
CSFの弾きやすさとサイズ感を、気軽に持ち出すことができます。

以上、YAMAHA「CSF」シリーズをチェックしていきました。
CSFは、ミニギターの持ち運びやすさと、フルサイズの響きのあいだを埋めるギターです。
ドレッドノートが大きすぎると感じる人にも、ミニギターでは物足りない人にも、ちょうど収まる一本です。