アコースティックギターの各部名称と役割解説[記事公開日]2026年1月29日
[最終更新日]2026年04月2日

アコースティックギターを手にしたとき、「この部分は何?」と思ったことはありませんか?ギターには多くのパーツがあり、それぞれが重要な役割を担っています。
各部の名称を覚えておくと、楽器の仕組みへの理解・正しいメンテナンスや上達への近道につながります。

この記事では、アコースティックギターの各部位の名称と役割を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
知っておくと演奏や練習に役立つ実践的なポイントも紹介しますよ。


  1. ギター全体の構成
  2. 弦(ストリング)について
  3. 初心者が特に知っておきたいポイント
  4. まとめ

ギター全体の構成

アコースティックギターは大きく「ヘッド」「ネック」「ボディ」の3つのブロックに分かれています。それぞれの位置と役割を把握しておきましょう。

部位名 説明
ヘッド ギターの一番上の部分。ペグ(糸巻き)が取り付けられており、チューニングを行います。
ネック ヘッドとボディをつなぐ細長い部分。演奏時に左手(コードを押さえる手)が主に触れる場所です。
ボディ ギターの胴体部分。弦の振動を共鳴させて音を増幅させる「箱」の役割を果たします。
アコースティックギター各部の名称

ヘッド部分の各パーツ

ヘッド

ギターの頭にあたる部分のことで、ここにペグが取り付けられています。

ペグ(糸巻き・チューニングペグ)

弦を巻き取ることで弦のテンション(張り具合)を調整し、音程(チューニング)を合わせるパーツです。ギターの左右に3本ずつ、計6個付いています。

🎵 初心者メモ チューニングはギターを弾く前に必ず行いましょう。スマートフォンのチューナーアプリを使えば簡単です。「GuitarTuna」や「Fender Tune」などの無料アプリがおすすめです。

ナット

ナット

ヘッドとネックの境目にある白い小さな部品。
牛骨やカーボン、プラスティックなどの素材で出来ており、形は四角い棒状です。
弦を等間隔に保ちながら支え、開放弦の高さ(弦高)を決定します。
表側には弦の横滑りを防ぐための溝が掘られ、裏面と側面は指板の端に接着されています。
ナットの溝の深さが演奏のしやすさに大きく影響します。

⚠️ 注意ポイント ナットの溝が深すぎると弦がビビりやすく、浅すぎると押さえにくくなります。初期不良を感じたらギターショップに相談しましょう。

ネック部分の各パーツ

ギターの首の部分のこと。「棹(さお)」とも呼びます。
弦のテンションに負けないよう、ネック材にはマホガニーやメイプルなど固めの材が選択されます。
ネック内に金属製のロッドが埋め込まれたモデルも多くあります。
ネックとボディの接合部は「ジョイント」と呼ばれます。

フィンガーボード(指板)

指板

ネックの表面にある平らな板のこと。
ローズウッドやエボニーなどの木材が使われることが多く、ここにフレットが打ち込まれています。
指でフレットを押さえてコードやメロディを演奏します。

フレット

指板上に打ち込まれた金属製の仕切りのこと。
1フレットごとに半音ずつ音程が上がります。弦をフレットの直前の指板で押さえることで、正確な音程が出ます。
最高フレットはスチール弦のアコースティックギターでは20フレット、ナイロン弦では19フレットのものが多いです。
高さ、幅、形状が異なるさまざまなタイプのフレットが存在します。

ポジションマーク(サイドドット含む)

指板上の3、5、7、9、12フレットなどに付いている丸い印。
現在のポジションを視覚的に把握するためのガイドです。
ネックの側面にも同様のドット(サイドドット)が付いています。

🎵 初心者メモ 最初のうちは何フレットを押さえているか迷いがちです。ポジションマークを目安にすることで、コードの位置を素早く覚えられます。

トラスロッド

ネックの内部に通っている金属製の棒。
ネックの反りを調整するためのパーツで、ヘッド側のカバーを外すことでアクセスできます。

⚠️ 注意ポイント トラスロッドの調整は専門知識が必要です。ネックの反りが気になる場合は、自分で触らずにリペアショップに依頼することを強くおすすめします。

ボディ部分の各パーツ

サウンドホール

ボディ表面(トップ板)の中央に開いた丸い穴。
弦の振動によってボディ内部に生まれた共鳴音が、ここから外に放出されます。
この大きさや形状がギターの音量や音質に影響を与えます。
形状によってラウンドホール、オーバルホール、fホールなどのタイプがあります。

ロゼット

ロゼット

サウンドホールを囲むように施された装飾模様。
ギターの美しさを演出するとともに、トップ板の補強の役割も担っています。
木材の象嵌(ぞうがん)や樹脂製のものなど、デザインはギターによって様々です。

トップ板(表板)

表板

ボディの表(おもて)面にある板。
スプルース(松)やシダーが多く使われ、弦の振動を受け取り音を響かせる上で最も重要な部分です。
ここの素材や厚みがサウンドの「核」を決めます。

🎵 初心者メモ ギターの価格帯によってトップ板が「合板(ラミネート)」か「単板(ソリッドトップ)」かが変わります。単板のほうが鳴りが豊かで、弾き込むほどに音が育ちます。

バック板・サイド板

サイド板

ボディの裏面と側面の板。
マホガニーやローズウッドなどが使われます。
これらの素材の違いによっても、音の傾向(明るい・温かい・締まっているなど)が変わります。

ブリッジ

ブリッジ

ボディのトップ板に接着された部品で、弦のボディ側の端を固定します。
弦の振動をトップ板に伝える重要な役割があり、サドルが埋め込まれています。

サドル

ブリッジに埋め込まれた小さな部品。
弦振動の一方の支点となり(もう一方の支点はナット)、弦振動をボディに伝える役割を持ちます。
この高さによって弦高も変わります。

アコースティックギターのサドルはたいていの場合、1片の象牙や牛骨または樹脂でできているため、弦全体や各弦ごとの弦高を調整するには、サドル自体を切削加工する必要があります(全体の弦高をネジで調整できるモデルもあります)。

⚠️ 注意ポイント 弦高が高すぎると押さえにくく、低すぎるとビビりが出ます。サドルを削って調整できますが、初心者はプロに依頼するのが安心です。

ブリッジピン

弦の端(ボールエンド)をブリッジに固定するためのピン状の部品。弦交換の際に取り外します。
材質によって音にも若干影響があるとされ、牛骨製にカスタムする人も多いです。

ストラップピン

ストラップピン

ギターストラップ(肩がけベルト)を取り付けるための金具。
ボディのエンドブロック(下端)と、ネックの付け根またはボディ上部に付いています。

🎵 初心者メモ 立って弾く場合はストラップが必須です。ストラップロックというパーツを追加すると、演奏中にストラップが外れる事故を防げます。

弦(ストリング)について

アコースティックギターの弦は、一番細い1弦から一番太い6弦までの6本からなり、それぞれ音程が決まっています。

部位名 説明
1弦(E) 最も細い弦。最も高い音が出ます。断線しやすいので予備を用意しておきましょう。
2弦(B) 1弦の次に細い弦。
3弦(G) 中間の音域。
4弦(D) 少し巻き弦(ワウンド)になる場合もあります。
5弦(A) 低めの音域を担当します。
6弦(E) 最も太い弦。最も低い音が出ます。
🎵 初心者メモ 弦の太さは「ゲージ」と呼ばれ、数値(インチ表記)で表します。細い弦は押さえやすいので、初心者には.011〜.012(ライトゲージなど)のセットがおすすめです。
⚠️ 注意ポイント 弦は使用頻度にもよりますが、音がくすんできたり、サビが見えてきたら交換のサインです。目安として2〜3ヶ月に1回の交換を心がけましょう。

初心者が特に知っておきたいポイント

1. チューニングは毎回必ず行う

ギターは温度・湿度・弦の伸びによって常に音程がずれます。
弾き始める前にチューナーで必ずチューニングしましょう。
標準的なチューニングは低い弦から「E・A・D・G・B・E」です。

2. 弦高の重要性

弦高とは、フレット上面から弦の下端までの距離のことです。
高すぎると押さえる力が必要で指が痛くなり、低すぎるとビビりが出ます。
購入時に必ずチェックしてもらいましょう。

💡 購入時のチェックポイント ギターショップで弦高の調整(セットアップ)をしてもらうと、格段に弾きやすくなります。安いギターでも弦高を調整するだけで劇的に弾きやすくなることがあります。

3. ネックの反りをチェックする

ネックは理想的には「わずかに順反り(ほぼまっすぐ)」の状態が良いとされます。大きく反っていると弾きにくくなったり、音程が不安定になったりします。購入前に必ず確認しましょう。

4. ギターのサイズと体格を合わせる

アコースティックギターにはフルサイズ(000・ドレッドノートなど)のほか、3/4サイズや00サイズなど複数のサイズがあります。
体格に合ったサイズを選ぶことで練習が楽になります。
特にお子さんや小柄な方はミニギターや3/4サイズを検討してみてください。

5. 保管環境に気をつける

木製楽器であるギターは、温度・湿度の変化に弱いです。
急激な乾燥はネックの反りやボディの割れの原因になります。

  • 湿度は50〜55%が理想
  • 直射日光・エアコンの風が直接当たる場所は避ける
  • 長期保管時はケースに入れ、シリカゲルや加湿剤を使う
  • 車の中など高温になる場所には置かない

まとめ

アコースティックギターの各部位は、それぞれが密接に関係し合い、あの豊かなサウンドを生み出しています。名称を覚えることは「楽器と仲良くなる」第一歩です。
最初からすべてを覚える必要はありません。この記事を手元に置いて、練習しながら少しずつ覚えていきましょう。
そして、ギターの弦を押さえることに慣れてきたら、ぜひチューニングや弦交換にも挑戦してみてください。

🎸 最後に一言 ギターは「慣れ」の楽器です。最初は指が痛く、音もうまく出ないかもしれません。でも毎日少しずつ続けることで、必ず弾けるようになります。焦らず、楽しみながら続けることが上達の一番の近道です!

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